気ままにIoTメモ

色々なこと備忘録

TA7291PのPWM制御について

秋月でも購入できるモータドライバICにTA7291PというICがあります.
安価で5Vでも動作するため使いやすいICなのですが,PWM制御をする方法が大きく二通り見られるようです.

  • 制御電源端子VrefにPWM信号印加
  • IN1 or IN2 にPWM信号を印加したフリー←→CW/CCW

モータドライバの使い方について | うしこlog
TA7291P を使った小型モータ駆動回路 | マルツオンライン

後者はロジック側電源電圧とモーター側電源電圧が異なっていても回路の変更無く使える方法です.
特に縛りなく: モータードライバTA7291PでモーターのPWM制御

ところがTA7291P自体PWMに向かないという話もあり,どこまで高速に動作してくれるのか確認してみました.
TA7291P は PWM に向かない!?|夕焼けの漣

回路図

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抵抗1Ω(10Ω10個並列)に約1A流れる電源電圧2.3Vに設定.
ハイサイドの実験時には1ΩをGNDに,ローサイドの実験時には1Ωをモーター側電源につなげています.

回路写真
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実験環境
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IN2をGND,IN1にPWM信号を入れれば正転(OUT1:HIGH, OUT2:LOW)・フリー
IN1をGND,IN2にPWM信号を入れれば逆転(OUT1:LOW, OUT2:HIGH)・フリー
と動作し,ハイサイドとローサイドの駆動の速さを確認できます.

ハイサイドを確認する時はIN1にPWM,ローサイドを確認する時はIN2にPWMを印加しました. PWM信号には20KHzデューティー比50%のPWM信号を使用しました.

実験結果

ローサイド側の波形 f:id:htn_hs:20170812121427j:plain

ハイサイド側の波形 f:id:htn_hs:20170812121437j:plain

緑が入力の矩形波,黄色がそれぞれOUT2,OUT1の波形になります.
ハイサイドとローサイド両方とも通電するまでに約10us程度の遅延が含まれている事が分かります.
今回の場合PWMの周期が50usですので,周期に対して大きな遅延です.

最後にOUT1とOUT2間に1Ωを接続し,2端子間の電源電圧波形を測定しました.
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ピンク色がOUT1-OUT2で負荷に加わる電圧の波形です.

出力波形のデューティー比を測定すると約30%. 遅延の影響が大きく,入力したデューティー比と負荷に印加されるデューティー比が大きく異なってしまっています.

とりあえず回転数が変えられれば良いという場合には周波数を低くすれば問題ないですが,
なめらかにモータを回すために電流連続モードで駆動させたいという場合はkHzオーダーの周波数が必要になるようです.
NOTE - 回路設計編 - PWMドライブの設計

また,今回実験で使用した正転←→フリー方式のPWMではなく正転←→ブレーキ方式のPWMの方が回転数はデューティー比に対して線形になるようです.
DCモーター制御
しかし,データシートを確認すると正転とブレーキの切替時には100usのデッドタイムが必要なので正転←→ブレーキのPWM方式には向かないでしょう.

回転数などを制御したい場合には滑らかに回り,デューティー比に対して回転数が線形な特性が望ましいので他のICを使った方が良さそうです.

微分方程式の初歩をダイナミクスとして考え直す(3)

前回に引き続き,微分方程式を時間変化として考えていきます.

今回は次の微分方程式
\displaystyle \frac{dx}{dt} = ax + b
パラメータはaとbの二つ.

この微分方程式の解はCを任意定数とすると

\displaystyle x=Ce^{at} - \frac{b}{a} となります.

パラメータbにより項が一つ増えます.
定数変化法を使えば\displaystyle -\frac{b}{a}が出せるのですが,今回はグラフを使って説明していきます.

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例としてこのグラフにa=-2,b=1として書き加えると

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パラメータbにより,\displaystyle \dot{x} = 0の位置が\displaystyle x=0からズレたグラフになります.

今回は例として負の傾きを考えたので,初期値が任意の値でも\displaystyle \dot{x} = 0となる点へ収束していきます(安定).
したがって\displaystyle \lim_{t\rightarrow \infty}x(t) = -\frac{b}{a} = 0.5

定数変化法を使わずに簡単なグラフだけで\displaystyle \frac{a}{b}が出てきました.

改めて微分方程式の解を見ると

  • 第1項は減衰していく項
  • 第2項は収束後の値を示す項

となっていることが分かります.

例としてaが負の場合を考えましたが,aが正の場合は不安定に変わるだけです.

微分方程式の初歩をダイナミクスとして考え直す(2)

前回に続き,微分方程式を時間変化として考えていきます.

今回は次の微分方程式
\displaystyle
\frac{dx}{dt} = ax
パラメータは\displaystyle aのみ.

この微分方程式の解は \displaystyle c を任意定数とすると

\displaystyle x =  C e^{at} となります.

ここで,次のように軸を考えます.

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縦軸を横軸の時間変化にとったグラフは非線形力学系でも安定性を考える時によく使われるグラフです.

パラメータ\displaystyle aを3つのパターン(正・負・ゼロ)に分けて描きます.

\displaystyle a = 1の場合
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\displaystyle a = 0の場合
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\displaystyle a = -1の場合
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\displaystyle \dot{ }\displaystyle \frac{d}{dt}を示します.
なんてこともない,ただの直線ですが,

  • \displaystyle \dot{x} = 0になる場所
  • 直線の傾き(今回の場合パラメータ\displaystyle a

が重要になります.

なぜかと言うと,
\displaystyle \dot{x} > 0 の場合,\displaystyle xは増加していく
\displaystyle \dot{x} = 0の場合,\displaystyle xは変化なし
\displaystyle \dot{x} > 0の場合,\displaystyle xは減少していく
となるからです.

これを模式的にグラフに書き込むと

\displaystyle aが負の場合
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赤矢印は\displaystyle xの変化の方向と大きさを示しています.
初期値がゼロから離れていてもゼロに収束していく様子(安定)が想像できると思います.

\displaystyle aが正の場合
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初期値がわずかでもゼロから離れたら\displaystyle \pm\infty に発散していく様子(不安定)が想像できると思います.

\displaystyle a = 0では常に\displaystyle \dot{x} = 0となるため,変化はありません.

縦軸を横軸の時間変化にとったグラフを描き,直線の傾きのパラメータ\displaystyle aによって収束や発散が切り替わる事が確認できました.

改めて解を見てみると
\displaystyle x = e^{at+c} = C e^{at}
\displaystyle Cは初期値と対応)

aが負で初期値がいずれの場合でも,\displaystyle  \lim_ {t \rightarrow \infty} x(t) = 0(安定)

aが正で初期値がゼロの場合.\displaystyle  \lim_ {t \rightarrow \infty} x(t) = 0

aが正で初期値が非ゼロの場合.\displaystyle  \lim_ {t \rightarrow \infty} x(t) = \pm \infty(不安定)

であり,微分方程式の解はグラフで確認した振る舞いを再現できている事が分かります.

ちなみに,今回使ったグラフはテイラー展開と組み合わせることで更に複雑な安定性解析へと応用されます.

微分方程式の初歩をダイナミクスとして考え直す(1)

物体の運動や水の流れなどの時間とともに変化していく振る舞いは微分方程式で記述できます.

例えば,真空中でリンゴを1mの高さから静かに落下させた場合,リンゴの振る舞いは次の式で示されます.


\displaystyle \frac{d^{2}y}{dt^{2}} = -g

ここで\displaystyle y[m]は地上からのリンゴの高さ,\displaystyle g[m/s^{2}]は重力加速度,\displaystyle t[s]は時間です. 振る舞いが微分方程式で記述できれば,任意の時間での高さは決定されます.
(初期速度0,初期位置1)


\displaystyle \frac{dy}{dt}=-gt

\displaystyle y=-\frac{1}{2}gt^{2}+1

この式は次のような線を描きます.
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時間経過につれて落下速度は大きくなっていき,0.32sあたりで落下することがわかります. 徐々に加速していく様子は直感的にも一致するのではないでしょうか.

少し一般的な形である


\displaystyle \frac{d^{2}y}{dx^{2}} = c

として微分方程式を考えるより,あえて一手間加えて時間変化として考えた方が直感的に分かりやすい事があるかと思います.
微分方程式を解く手段としてラプラス変換など便利なものはあるのですが,直感的に理解するために今回のような考え方は便利です.

次はもう少し複雑な微分方程式について書こうと思います.

ワークライフバランスと生活残業

仕事と生活の調和ということでワークライフバランスが言われており,残業を減らそうという流れがあるようなので残業について考えてみました. 残業が少なければそれで良いのか?という話です.
給料で生計を立てているサラリーマンを考えており,固定時間制度で働いている場合を考えています. 残業代は残業時間分支払われる前提.

政府の取り組みとしてワークライフバランスの説明の一部は以下の通り.

仕事と生活の調和が実現した社会の姿
2 働く人々の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間、自己啓発や地域活動への参加のための時間などを持てる豊かな生活ができる。
引用 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章

つまり,生活と仕事を両立させて相乗効果をを狙おう というのがワークライフバランスの実現させたいこと.
『ワーク」と『ライフ』、相乗効果の関係性がワークライフバランスの本質

実際,働き方は変わりつつあるようで残業時間が全体的に減っているという事はVokersの結果から見ても言えそうです.
Vokers 調査レポート Vol.32
データでは3年間の間に平均残業時間が月あたり11時間減ったという事を示しています.

でも問題は残業時間が減れば解決か,と言うとそうでもありません. ワークライフバランスが実現すべきなのは時給を上げることでもあるからです.
ワークライフバランス実現の本質は”時給”を上げることにある | No.2宣言

例えば
30万円/月(60時間残業込み)
ワークライフバランス実現後
21万円/月(残業なし)
だとしたら嬉しくない訳です.
(時給1500円 月140時間労働として計算)

仕事をテキパキこなして仕事を遅くまで残さなければライフを充実できそうな気もしますが,残業すれば稼げるということを考えれば必ずしもワークライフバランスの充実として残業時間を減らすのは良いこととは限りません.

例えば,
25万円/月(25時間残業)×12ヶ月 + 賞与(2.5ヶ月分)×2回 = 400万円 で足りない場合があると思います.
平均世帯年収や分布。生活が苦しいと思っている世帯が6割以上!

もちろん年収が上がることを期待するわけですけども,基本給は経営側からすれば上げたくないという面があります. これは人件費を投資ではなくコストとして捉えれば,退職されない程度にお金をあげれば十分と考えるのが理由.
昇給なし?給料が上がらない本当の理由
基本給のカラクリ | 強運になるための方法

そのため,よりお金を稼ぐには残業代が必要となり生活残業をするわけです.
4分で解説!生活残業の意味や原因、問題点とは… | 妻に、好かれよう。

つまり,
仕事と生活の充実するために残業時間を減らす というワークライフバランスの考えと
生活を充実させるために残業が必要 という生活残業の考え方が混在しています.

次の結果は必ずしも残業を減らすことが良いとは限らず,残業が多くてもモチベーションを維持して働く人がいるということを示しています.
Vokers 調査レポート Vol.17
残業時間が多く士気が高い「ヒートアップ型企業」はいわゆる“やりがい”を感じている人が多いのでしょう.
また,残業時間が多いほうが士気が高い傾向にあり,仕事に対して熱心な雰囲気である企業が多いという事も言えそうです.

残業時間は数字に出るため気にしやすい要素ではありますが,残業時間が少ないほどホワイトで良いという訳でもない事は考えていく必要がありそうです.
どうしても“バランス”は個人に依存するので難しいですね.

人口ピラミッドの推移(3)

前回は人口ピラミッドの推移に各世代の名前を追加しました。
今回は時代の変化が少し分かるような情報を加えています。

www.youtube.com

ざっくりとバブル景気から崩壊して不景気になり第三次ベビーブームは起こらずに子供の人口が低迷して現在までが40年間です。 40年間というとだいたい学生(20才)〜定年(60歳)までの期間ですね。

また、コンピュータが発達と同時にサービス業が増えてあらゆる仕事の内容が大きく変わったことを考えると、企業を選ぶ時に考慮する”安定”という基準は数十年という期間で考えると当てにならないように思えてきます。

安定志向を象徴するものとして「終身雇用を望む」という事があるようですが、企業ですら数十年後どうなるか分からないのに終身雇用が叶うかは分かりませんね。
ちなみに50代がゆでガエル世代と言われてしまっている事を考えると終身雇用が必ずしも良いとは限らないようです。

全文表示 | 50代男性は「ゆでガエル世代」 現実遠ざけ、気づけば崖っぷち : J-CAST会社ウォッチ

若手の「安定志向」の正体 3ページ目 | 人材・組織開発の最新記事(コラム・調査など) | リクルートマネジメントソリューションズ

団塊ジュニア - Wikipedia

パーソナルコンピュータ史 - Wikipedia

にいがた暮らしIoTアイデアコンテストを終えて

2/9にコンテストが開催され、なんとか完成させたデバイスを持って発表してきました。 結果は残念ながら参加賞で終わってしまいましたが他の学生のアイデアや物が見れて良かったです。 来年も何かやる ということを伺ったので都合が合えば挑戦してみようと思います。

Webアプリを作るにあたって都合よくAPIが公開されたためLINEによる通知も追加したのですが、 同じネタでLINE BOT AWARDSにもエントリーできそうなのでこちらにも挑戦してみます。

LINE BOT AWARDS

製作したデバイスのPVを作りましたので良かったら御覧ください。

www.youtube.com